最低賃金引き上げへ。10月ごろより適用へ

query_builder 2022/08/02

東京都港区の社会保険労務士の宮澤誠です。

厚生労働省の中央最低賃金審議会は、令和4年10月頃より適用する最低賃金を全国加重平均で31円引き上げて961円とする目安をまとめました。物価高等のため家計の負担が増していること等を理由に過去最大の引き上げ額となりました。

 

最低賃金とは

最低賃金法により国が賃金の最低限度を定め、会社は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとするものです。ですので、最低賃金額より低い賃金を労働者、会社ともに合意の上であったとしても、無効となります。そして最低賃金額と同額の定めをしたものとされます。もし、最低賃金未満の賃金しか支払わなかった場合は、最低賃金額との差額を支払わなくてはならず、その場合は、会社に対して罰則が適用されます。

なお、地域別最低賃金は、時間給で定められています。日給や月給で支払われている労働者は、時間給に直して最低賃金額以上が支払われているか確認しましょう。

また、最低賃金には、地域別最低賃金と特定最低賃金の2種類があります。地域別最低賃金は、仕事の種類等にかかわりなく、都道府県内の事業場で働くすべての労働者と会社に対して適用される最低賃金として、各都道府県に1つずつ、全部で47件の最低賃金が定められています。一方、特定最低賃金は、特定の産業について設定されている最低賃金です。なお、派遣労働者には、派遣先の最低賃金が適用されます。

地域別最低賃金は、前述のとおり都道府県内の事業場で働くすべての労働者と会社に適用されますが、一般の労働者より著しく労働能力が低いなどの場合に、最低賃金を一律に適用するとかえって雇用機会を狭めるおそれなどがあるため、一定の労働者については、会社が都道府県労働局長の許可を受けることで、最低賃金の減額の特例が認められています。

 

最低賃金の対象となる賃金

最低賃金の対象となる賃金は、原則として毎月支払われる賃金ですが、一部の賃金は最低賃金には含めません。含めないものとして

    臨時に支払われる賃金

    ボーナスなど、1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金

    時間外割増賃金など、所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金

    休日割増賃金など、所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金

    深夜割増賃金など、午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分

    通勤手当、家族手当、精勤手当

 

 

支払われる賃金が最低賃金額以上となっているかどうか

一部の特定最低賃金以外は時間給で定められています。つまり、月給、日給で賃金が支払われている場合は、時給に直して最低賃金以上かどうか判断しなければいけません。

月給で支払われている労働者の給料を時間給にする場合は、月給を1箇月平均所定労働時間で割り、時給に直します。

日給で支払われている労働者の給料を時間給にする場合は、日給を1日の所定労働時間で割り、時給に直します。

出来高払制その他の請負制によって定められた賃金の場合は、出来高払制その他の請負制によって計算された賃金の総額を、当該賃金計算期間に出来高払制その他の請負制によって労働した総労働時間数で除して時間当たりの金額に換算し、時間あたりの最低賃金額と比較します。

 

不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。